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(初代国王誕生の町・ギマランイス)
Portugal Photo Gallery --- Gumaraes
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☆ギマランイスの説明 (写真の上をクリックすると大きな写真が見れます。)☆
ギマランイスは、初代国王が誕生した町として知られている。
アフォンソ王が生まれた城などゆかりの史跡も多い。
裏道に続く家並みは、歴史に取り残され、味わい深いところばかりだ。
ポルトから、バスで1時間。バスターミナルは、巨大スーパーになっている。
近代化は、どこにも押し寄せている。
「ポー君の旅日記」 ☆ 初代国王誕生の町・ギマランイス ☆ 〔 文・杉澤理史 〕
《2004年4月中旬のポルトガル北部、コスタ・ヴェルデ地方は寒かった》 「けいの豆日記ノート」 フロントの中年女性は真夜中ご到着にもかかわらず笑顔で迎えてくれた。 記帳もなしに301の鍵をくれた。 FAX予約の日本人を本当に来るのかと待ち構えてくれていたようだ。 その顔に、ああ、これで寝られると思った節が見て取れた。手動エレベーターで4階へ昇る。 4階だから日本的には部屋の鍵番号は401だが、こちらでは1階が0階なので4階が3階になる。 だから、4階の301号室は3階だった。部屋は広かった。日本的には10畳はあった。 「けいの豆日記ノート」 窓を開けると冷たい空気が流れ込んできたが、心地よかった。 対面の建物はオフィスだった。まだ、仕事をしている姿が窓越しに見えた。 ポルトガルのサラリーマンも頑張っていた。 翌朝、4月16日(金)。モーニング食をたらふく腹に収めてホテルから飛び出した。
ゲゲゲ!あまりの寒さに驚いた。 2年ぶりにポルト市民の台所〔ボリャオン市場〕に向かう。
会いたい人たちがいたからだった。『どきどきするね!ポー』と嬉しそうに相棒が微笑んだ。
『覚えていてくれるかな~』写真展で発表した市場の人たちとの再会であった。
市場に入る前に、モコモコ姿が気になったのか、市場の隅っこで雨具を脱ぎ、半袖を二枚脱いだ。
石畳の坂道を20分ほど歩いてきたので汗ばんでもいた。
『あ~、すっきりした!』2年ぶりの再会に、ちょっぴりおしゃれがしたかったに違いない。
個展で発表したタイトルの《看板娘》の八百屋に、まず向かう。
市場の中は、朝9時。相変わらず賑わっていた。
女達の楽園であった。売り手も買い手も、女達。
その活きのよい声が2階建ての市場の100店舗ほどからこだましていた。 「けいの豆日記ノート」 予定通り、12時のバスで北東にある〔ギマランイス〕に向かった。
1時間後、2年前に雨の中を歩いたポルトガル国王生誕の地に着いた。
大型スーパーに併設したバスターミナルが懐かしかった。
『雨でなくて、よかったね』と相棒は嬉々として狭い石畳の坂道を町の中心地オリベイラ広場へ急いだ。
2001年に世界遺産に登録された中世の町だった。 「けいの豆日記ノート」 その左手に広がるのが中心地オリベイラ広場だった。
広場に面してノッサ・セニョーラ・ダ・オリベイラ教会がある。 「けいの豆日記ノート」 腹が減った。2時を過ぎていた。
『ポー、お昼にしようか』ナイスタイミングだった。
レストランは周りにいっぱいあった。何処に入るのか、楽しみ、だった。
相棒は赤いベンチが連なる公園に入っていき、ベンチにハンカチを敷き座った。 オリベイラ広場から北にある城に向かう。 狭い狭い路地のサンタ・マリア通りは庶民の生活の香りがした。 14世紀からほとんど変わらないというこの通りの両側は中世にタイムスリップした民家が連なっていた。 そこを抜けるとブラガンサ公爵館のレンガの煙突が青空に向かって突き出す景観に出会う。 15世紀の初めに建てられ、今は国賓などの接待に使われているそうだ。 更にゆるやかな坂を登っていくと紫の房を垂らした藤の花が咲き乱れ、桜の花びらの先に10世紀の城がある。 ポルトガル初代国王、アフォンソ・エンリケスが生まれた城だ。 「けいの豆日記ノート」 市場大好き人間の相棒。人に会えるからだった。 市場はその地の顔があった。 今まで、ポルトガル各地の市場を20箇所以上も見てきたがそれぞれ雰囲気や人柄が違っていたし、その地の生活の香りがあった。 この野外市場は毎週木曜日に開催されていた。 各地を流し歩く行商人が同じであっても買い手は地の人だ。 その地の人に会えるのが相棒の目的だった。 公園いっぱいに埋め尽くされたテント張りの店はほとんどが衣料品だった。 いろんな色のブラジャーが花園みたいに店先に吊り下げられている。 それは、一枚の絵画だった。撮影をしていた相棒の足が止まった。 巾2mほどのポルトガル国旗の前だった。 7ユーロを5ユーロに負けて貰い、買った。 『今度の個展の時に飾ろうよ』相棒の笑顔が弾けていた。 国旗は、縦に2色。左が緑で右が赤色。その境に紋章だ。 緑色は誠実と希望、赤色は新世界発見のため大海原に乗り出したポルトガル人の血を表し、 紋章は天測儀でイスラムから奪い返した7つの城とポルトガル王を表す5つの楯。 それが、ポルトガルの国旗だった。 「けいの豆日記ノート」 坂の石畳を下ってバスターミナルでポルトまでの乗車券を買う。
バスが来るまで、併設の大型スーパーで夕食の調達をする。
レジが60箇所はあった。
2年前に来た時、あんまり大きなスーパーなのでびっくりした。
どの町にも郊外にいくと、巨大スーパーがある。
中世の町並みの外には、近代化が押し迫っているのだ。
相棒は、スーパーが大好きで、時間がかかってしかたがない。
やっと決めた買い物は、苺5個0.39、 オレンジ2個0.48、レタス1個0.55、トマト2個0.39、
シーチキン0.62、ワイン1瓶1.29、水1瓶0.24、計3.94ユーロ(512円)。
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