エヴォラ大学のふたり
城壁に囲まれたアレンテージョの古都エヴォラ。
ローマ時代からアレンテージョ地方の中心として栄えた。
ルネッサンス期には大学も設置された学芸の都でもある。
16世紀に建てられたイタリア・ルネッサンス様式の建物である。
パリやスペインのサマランカから学者が招かれて講義をしたそうだ。
2階建ての回廊は白い壁に18世紀のアズレージョ模様が映えて美しい。
回廊だけでなく、階段や校舎のいたるところにアズレージョがある。
博物館のような建物の中で、勉強している学生たちがいる。
大学の存在が歴史の勉強をしているようなものである。
回廊に面した教室では、午後の授業が始まろうとしていた。
教室前のアズレージョは数学、心理学、歴史学が刻まれている。
そのベンチにすわっているふたりがいた。
いっしょに勉強した青春時代は忘れることはないだろう。
ふたりの将来の夢をかなえる準備をしているのだから。
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