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☆リスボンの説明 (写真の上をクリックすると大きな写真が見れます。)☆
ポルトガルの首都リスボンは、ヨーロッパ大陸最西端の首都である。
かつて、西ヨーロッパでもっとも美しい街といわれた。古きよき時代の香りを今に伝える。
リスボンの名物でもある、ポルトガル情緒たっぷりの路面電車。
車体に描かれた絵や文字は、走る広告塔。狭い路地を建物すれすれに走る。
リスボン市民の生活をいっぱい吸い込んで走る市民の足。今は観光客でいつもいっぱいだ。
「ポー君の旅日記」 ☆ 冬のリスボン ☆ 〔 文・杉澤理史 〕 2002年1月23日、名古屋から空路で20時間あまり、北部の第二都市ポルトに入った。 ポルトワインの故郷だ。 そして大西洋沿いをバスで南下し、大学の町コインブラ、漁師の町ナザレを宿泊基地にして、その周辺の小さな町や村を取材した。 ナザレから高速バスで2時間、首都リスボンに着いたのは、2月2日の昼前だった。 隣の国、スペインに行く人は多いがポルトガルに脚を踏み込む人は少ない。 「ポー君、昼にしない」カシャッ!シャッターを切ってけいちゃんが言う。 10日間で36枚撮りのフィルムを98本使っていた。2回目の写真展(個展)が帰国早々待っていた。 冬の首都リスボン。気候は名古屋と変わらない。雪はないが雨が多いと聞いていた。 しかし、この日は快晴だった。 イベリア半島最長のテージョ川の河口に開けた坂の多い都会を歩き回った。 言葉はポルトガル語。ポーもけいちゃんも話せなかった。 「オブリガード(ありがとう)」「ボンジーア(おはよう)」ぐらい。でも、旅はできる。 頼りはガイド本1冊。地図があれば何処にでも行けた。 泊まって、食べて、乗り物に乗って何処にでも。 リスボンの旧市街バイシャ地区にあるホテル(ロンドレス)にチェックインして町に飛び出した。 石畳の坂道を3分も下らない所に中華店があった。 けいちゃんが吸い込まれた。第六感か。 日替わりランチ1人前と新鮮な大盛りサラダを1品を頼む。 ランチは春巻き・チャーハン・豚肉炒め。 ジャスミン茶が付いて、8.15ユーロ(1100円)。美味しかったし量も充分だった。 ビンボー旅行を続ける旅人にとっては中華店はオアシスだった。 15日間で1人15万円の旅をした。冬場に来たのは飛行機代や宿泊費が安いから。 そしてツアーでなく個人旅だったからできた。 ベレン地区に向かった。世界遺産のジェロニモス修道院やベレンの塔があるからだ。
ヴァスコ・ダ・ガマの世界1周を記念してエンリケ王子が建てた礼拝堂の跡地に、マヌエル1世が
航海王子の偉業をたたえ、16世紀初めに建造したジェロニモス修道院。
壮麗な建物だった。レース細工のような彫刻が繊細に刻まれた南門。
けいちゃんのシャッターが心地よく響く。中庭を囲む55メートル四方の回廊がすごい。
まさに繊細優美だった。
ポーは、唖然とした。動けないほどの感動にしびれた。 帰りは15番の路面電車に30分揺られてのんびり車窓からの風景を楽しんだ。 冬のリスボンは日が落ちるとやはり寒かった。 ホテルに向かって石畳を歩いていたら小さなスーパーがあった。 けいちゃんが飛び込む。『あー!夕食はレストランじゃない』とポーは察知した。 切り詰めて切り詰めての旅。かごにパン・水・オレンジなど。 全部で4ユーロ(520円)程。食べ物は豊富。特に果物は安かった。 全体的に物価が安いポルトガルだ。 2月3日、日本では節分の日だ。 ホテルは朝食付き。食べ放題。飲み放題。 あさ6時に起きてモーニング。食べまくった。 朝はほとんど食べないポーなのに、ポルトガルでは食べれた。 撮影取材は歩くのが基本だった。小さな身体のけいちゃんはポーより食べた。 なにせ、1日2万歩は歩く。歩かないといい写真が撮れない。 久しぶりの雨だった。ロシオ駅の地下鉄で東京のOL2人組に会う。
これから南下して、ファーロの町へ行くと言う。4回目のポルトガルの旅。
『冬場は全てが安いし、治安がいいし、なによりこの国の人は親切だ』と言い切ったのだ。
バスターミナルで2人と握手して別れ、1986年に世界遺産に登録されているエヴォラの古都にいった。 バスで2時間。エヴォラから、リスボンのバスターミナルに着く。
19時30分。雨の石畳が街灯のあかりで浮かび上がる。
輝く石畳を撮影した。疲れていたのでケーブルカーに乗った。
歩けば15分かかるのに5分で着く。リスボンには3ヶ所ケーブルカーがあった。
それだけ坂道が多い首都なのだ。 2001年9月22日に初めてリスボンにポーとけいちゃんは足を踏み込んでいた。 出発する前の9月11日にニューヨーク同時テロ事件が勃発。 憧れのポルトガルに暗雲が。躊躇(ちゅうちょ)したが、けいちゃんはこの機会を逃したら2度と行けないと思い決行。 厳重警備体制の中やったきた。でも、リスボンはのどかだった。 けいちゃんは「人物」映像が好き。 一瞬の変化をフィルムに焼き付けるのが得意だった。 その人の心の変化を撮る。喜び、悲しみ、そして愛だった。 一瞬の表情の中に、その人の「今」をフィルムに収めたかった。 「ポー君、ご飯にする?」この一言がなかなかこないのだ。 ファインダーに目があるうちは、来ない。 ポー君の旅日記はポルトガルでこれからも続く。 2003年の冬はポルトガルの南部の町を歩く予定だ。
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