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愛しのポルトガル写真集ギャラリー(大学の卒業パレードのコンブラ5)
Portugal Photo Gallery --- Coimbra 5

≪1≫ コインブラ Coimbra  ≪5月4日 カラーマラソン≫

5月4日、絵具の入ったボールを投げながら走るカラーマラソンが開催されていた。
走り終えた人たちは、体中が絵具だらけになっていた。
コインブラ大学のケイマ・ダス・フィタスとは、別の企画らしい。

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コインブラ166
カラーマラソン・1・コインブラ in portugal
カラーマラソン・1
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カラーマラソン・2・コインブラ in portugal
カラーマラソン・2
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カラーマラソン・3・コインブラ in portugal
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カラーマラソン・4・コインブラ in portugal
カラーマラソン・4
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カラーマラソン・5・コインブラ in portugal
カラーマラソン・5
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カラーマラソン・6・コインブラ in portugal
カラーマラソン・6
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カラーマラソン・7・コインブラ in portugal
カラーマラソン・7
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カラーマラソン・8・コインブラ in portugal
カラーマラソン・8
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ホテルのテラスから・コインブラ in portugal
ホテルのテラスから
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テラスからの夜景・1・コインブラ in portugal
テラスからの夜景・1
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テラスからの夜景・2・コインブラ in portugal
テラスからの夜景・2
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テラスからの夜景・3・コインブラ in portugal
テラスからの夜景・3

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≪2≫ コインブラ Coimbra  ≪5月5日 ケイマ・ダス・フィタス Queima das Fitas≫

5月のこの時期は、コンサートやパレードなどさまざまな催しが行われ、町はお祭り気分に包まれる。
その年の卒業生たちが、学部ごとのシンボルカラーを身に着け、それぞれの色で飾られた車で町中を行進する。
リボンを卒業のときに焼いたのが祭りの始まりで、ケイマ・ダス・フィタスとは、「リボン焼き」という意味である。
旧大学前からスタートし、水道橋、レプブリカ広場、5月8日広場、ポルタジェン広場を経由し、サンタ・クララ橋手前が終点となる。
パレードは、午後3時ごろから始まり、最終の山車が橋に到着したのは、夜の9時半であった。
(2013年は、5月3日から10日に開催された。パレードは、5月5日開催。年によって開催日が変更されます。)
画像が多いので特集版も作りましたので、ぜひ、ごらんください。

ケイマ・ダス・フィタス Queima das Fitas 特集版・『コインブラ大学卒業イベント・ケイマ・ダス・フィタス』 こちらからどうぞ

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コインブラ178
ケイマ・ダス・フィタス日程・コインブラ in portugal
ケイマ・ダス・フィタス日程
コインブラ179
大学へ向かう学生・コインブラ in portugal
大学へ向かう学生
コインブラ180
大学へ向かう学生たち・コインブラ in portugal
大学へ向かう学生たち
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仲間たち・コインブラ in portugal
仲間たち
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姉妹・コインブラ in portugal
姉妹
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一族の記念撮影・コインブラ in portugal
一族の記念撮影
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姉妹の笑顔・コインブラ in portugal
姉妹の笑顔
コインブラ185
キャ〜・コインブラ in portugal
キャ〜
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わんぱくな弟・コインブラ in portugal
わんぱくな弟
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かあさん、ありがとう・コインブラ in portugal
かあさん、ありがとう
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ステッキ・コインブラ in portugal
ステッキ
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力持ち・コインブラ in portugal
力持ち
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お祝いのビール・コインブラ in portugal
お祝いのビール
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ケイマ・ダス・フィタスのパレード・1・コインブラ in portugal
パレード・1
コインブラ192
ケイマ・ダス・フィタスのパレード・2・コインブラ in portugal
パレード・2
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ケイマ・ダス・フィタスのパレード・3・コインブラ in portugal
パレード・3
コインブラ194
ケイマ・ダス・フィタスのパレード・4・コインブラ in portugal
パレード・4
コインブラ195
ケイマ・ダス・フィタスのパレード・5・コインブラ in portugal
パレード・5
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酔っぱらい集団・コインブラ in portugal
酔っぱらい集団
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パレードの取材中・コインブラ in portugal
パレードの取材中
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卒業アルバム・コインブラ in portugal
卒業アルバム
コインブラ199
ゴミの中を歩く・コインブラ in portugal
ゴミの中を歩く
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ゴミ処理バスター・コインブラ in portugal
ゴミ処理バスター
コインブラ201
ゴミ処理隊・コインブラ in portugal
ゴミ処理隊
コインブラ202
パレードの山車・赤・コインブラ in portugal
パレードの山車・赤
コインブラ203
パレードの山車・青・コインブラ in portugal
パレードの山車・青
コインブラ204
パレードの山車・オレンジ・コインブラ in portugal
パレードの山車・オレンジ
コインブラ205
にぎわうポルタジェン広場・コインブラ in portugal
にぎわうポルタジェン広場
コインブラ206
黄色のハット・コインブラ in portugal
黄色のハット
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階段の彼女・コインブラ in portugal
階段の彼女
コインブラ208
クモのハリボテを運ぶ・コインブラ in portugal
クモのハリボテを運ぶ
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マントの敷物・コインブラ in portugal
マントの敷物
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救急車・コインブラ in portugal
救急車
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酔っぱらい集団・コインブラ in portugal
酔っぱらい集団
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モンデゴ川・コインブラ in portugal
モンデゴ川
コインブラ213
光る水面・コインブラ in portugal
光る水面

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ケイマ・ダス・フィタス Queima das Fitas 特集版・『コインブラ大学卒業イベント・ケイマ・ダス・フィタス』 こちらからどうぞ

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コインブラ県
コインブラ県地図

 政治のリスボン、商業のポルトに次ぐポルトガル第3の都市コインブラは、文化の中心である。 丘の上の大学を中心に広がる、人口10万人ほどの小さな町だが、ポルトガルの歴史の中で果たした役割は大きい。 多くの政治家や文化人たちを世に送ったコインブラ大学は1290年にディニス王によって創設された。
 5月になると、ケイマ・ダス・フィタス Queima das Fitas という卒業生の祭りがあり、学部ごとに色の分かれたリボンを燃やし町中をパレードする。 この時期は、コンサートやパレードなどさまざまな催しが行われ、町はお祭り気分に包まれる。 その年の卒業生たちが、学部ごとのシンボルカラーを身に着け、それぞれの色で飾られた車で町中を行進する。
 リボンを卒業のときに焼いたのが祭りの始まりで、ケイマ・ダス・フィタスとは、「リボン焼き」という意味である。 パレードは、旧大学前からスタートし、水道橋、レプブリカ広場、5月8日広場、ポルタジェン広場を経由し、サンタ・クララ橋手前が終点となる。

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「ポー君の旅日記」 ☆ 大学の卒業パレードのコインブラ5 ☆ 〔 文・杉澤理史 〕

≪2013紀行文・9≫
    === 第四章●コインブラ起点の旅 === ケイマ・ダス・フィタスの大学の町コインブラ5

          《5月5日(日)》

 ポルトガルでは、大学の町と呼ばれているコインブラ。 政治の町・首都リスボン、商業の町・第二都市ポルト、第三都市が大学の町コインブラである。 町の中心を流れるモンデゴ川岸の丘の上に、コインブラ大学がある。 人口10万人程のコインブラであるが、ヨーロッパでも屈指のコインブラ大学で、この町の経済は回転していた。

 名門コインブラ大学は、1290年にディニス王によって創立された。 2013年には、14世紀以降大学として使われている山の手のアルタ地区と、16〜20世紀にキャンバスがおかれた下町のソフィア地区が世界遺産に登録された。 まさか、2013年6月23日に世界遺産になろうとは。またその3日後6月26日に、富士山が世界遺産に登録されようとは思いもしなかった。 そんな2ケ月ほど前の5月5日のコインブラに、我らはいたのだった。

「けいの豆日記ノート」
 コインブラ大学のパレードの出発予定は、3時であった。 午前中は、特に行くところもなかったので、Kimikoさんの提案にすぐに飛びついた。 遠慮せず、お誘いは断らずに参加するのがずうずうしさの原点である。 普段、行けないところに連れて行ってあげようというやさしい気持ちがとてもうれしかった。

 この日の午前中は、昨日ナザレの港町からコインブラまで自家用車で5つの町を案内してくれたコインブラ在住のKimikoさんが、 朝8時半にモンデゴ川沿いの[アストリア・ホテル]に自家用車で迎えに来てくれ、ホテルから1時間ほどのクリアという町に連れて行ってくれた。 アストリア・ホテルと同じ系列の四つ星パラスホテルや温泉のホテルなどがあるクリアは、自然豊かな美しい別世界であった。 財政危機に追い込まれているというポルトガルの現況からは夢のような、長閑で優雅さがある町であった。

 車で鉄扉の門を潜ると広い敷地の正面にポルトガルブルーの空を背景に迎賓館のような四つ星ホテルの建物が見え、その手前にはバラが咲き白鳥が泳ぐ洒落た庭園がある。 車を降りKimikoさん先導でホテルに入る。 広いロビーの天井は高く、粋な窓には種々のステンドグラスが収まり、ロビーに差し込む明りは花園のようである。

 ロビー正面にフロントがあり、正装の男女が笑顔で迎えてくれた。ここからはKimikoさんの独擅場だ。 相棒を紹介し、相棒の目的である内部撮影の許可を取ってくれた。 許可が下りると相棒はふたりに千代紙で折った鶴2羽を差し出し『ムイント オブリガーダ!』と微笑んだ。

 相棒が案内され撮影をしている間に、Kimikoさんとおいらはグラス赤ワイン(@4ユーロ)を、洒落たロビーの丸テーブルで優雅に飲んだ。 忘れられない、至福の一杯であった。 この町クリアには、15世紀初めから始まったポルトガル大航海時代で築いたゆとりが、今も綿綿(めんめん)と息づいているように思えた。 ポルトガル共和国の奥の深さがひしひしと伝わって来た。

「けいの豆日記ノート」
 ポルトガルにも温泉があること知ってはいたが、コインブラの近くにあるとは思わなかった。 温泉で治療をして、戦いに勝つ[テルマエ・ロマエ]の話のようである。 ([テルマエ・ロマエ]の作者の山崎マリさんは、リスボン在住の3年の間にこのマンガを描いたという話を後で知った。) こんな立派なホテルが存在しているということは、使う人もいるということで、経済危機に関係のないお金持ちも多いのだと思う。

          《中華飯店》

 コインブラに13時に戻る。Kimikoさんが、「久し振りで中華が食べたいからお昼をご一緒できる?」と。 「勿論よ、」と相棒。コインブラに来ると必ず行く「豪華飯店」に案内した。大学の丘の裾野にある下町風の狭い路地にある中華屋さんだ。 3回目の来店だった。でも、日本で味わう中華料理を期待してはならない。 日本の中華味を知った者にとっては、とびきり美味しいわけではないが、一人前の量が山盛りなのだ。それに、安いのが何よりであった。 ポルトガル各地を旅してきたが、どんな小さな町に行っても必ず中華店は、一軒はあった。

 不味くても、相棒は残すことはない。不味い、と食わないおいらだが、相棒はもったいないと食べる。 小柄な相棒には、旅を続け生き抜く生命力があった。 だが、ここの中華店はおいらでも食べられた。だから、Kimikoさんを案内した。 彼女はコインブラ在住であったが、ここは初めてだと言ってくれた。

 当然、3人での食事であろうと、オーダーは一品ずつ。 マーボートーフ・餃子・焼きそば・ご飯3杯・ジャスミン茶・ビールで22.30ユーロ。 おしゃべりして、Kimikoさんの案内に感謝して、中華を食べたのだった。 我らのケチケチ旅にちょっぴり彼女も同化してくれた、その笑顔が忘れられない食事であり、旅であった。

「けいの豆日記ノート」
 ポルトガルに行って、なんで中華?と不思議に思う人も多いと思う。 ポルトガルの伝統的な料理を味わうための旅行であるなら、わざわざおいしくない中華を食べなくてもいいのでは?と思うのは、当然のことである。 おいしいポルトガル料理を食べるには、やはりある程度のレストランやホテルが確実だと思う。 でも、ケチケチ旅には、高級な料理は無縁のものであった。 グルメな旅をしたいとは、これっぽっちも思っていない。 その食費で、1日でも多く、ポルトガルに滞在したいという気持ちのほうが上回っているのである。

          《Kimikoさんからのプレゼント》

 伝統のケイマ・ダス・フィタス(コインブラ大学の卒業イベント)は、もう始まっていた。 この伝統行事は、各学部卒業生と各学部新入生、その家族の参加や観光客で丘の上は1万人を超す人々で賑わうという。 特に今年も旧カテドラル(大聖堂)で卒業生達は胸に付けた学部識別リボンの先端を焼く儀式を終えていた。 Kimikoさんが、我ら帰国後に当時のポルトガル新聞とその記事の訳を送ってくれた。例えば、これ。

 【ケイマ・ダス・フィタスの先陣を切る、セレナータ。これは、毎年のお約束の導入だ。 昨夜、旧大学の時計塔が真夜中12時に鳴り響いた時に、儀式のコンサートが身動きできない旧カテドラル広場に集まった大観衆を包み込み始まった。 ファドギターとヴィオラの調べと歌声が高まると、多くの卒業する学生達や新入生の頬に涙が滑り落ちた。 学業を終えた若者も、黒マントの重みをはじめて体感した新入生も、コインブラ大学の歴史の重みをはっきり自覚する瞬間であった】
この後は、彼女が送ってくれた新聞記事の【訳】を頭に入れて、その時の状況を描いていきたい。

「けいの豆日記ノート」
 コインブラの卒業のイベントの話は、聞いたことがあった。 見てみたい気持ちはあったが、日程がはっきりしないこともあり、なかなかできなかった。 今回、Kimikoさんとのメールでのやりとりで、日程を知ることができた。 毎年、日程がかわるので、4月の発表まで、地元であってもわからないのである。 その日程に合わせて、1番見たいパレードを中心にホテルに予約をとったのである。 ネットサイトからの安い限定の部屋は、キャンセルができないこともあり、毎日、状況確認にパソコンとにらめっこであった。

          《なんじゃ、この光景は》

 そして今日は、各部の車台(トラック)のパレードが行われる日であった。 Kimikoさんと別れた後、大学の丘に登る。この長い急な坂道は、相棒が好きな場所だった。 コインブラの町を走る幅広いモンデゴ川を眼下におさめ、夕陽を撮るポイントだった。 その坂道を黒い背広に黒いマントをひるがえし、駆け上る男性学生群。 黒いスーツに黒マントを小脇に息あらく登る女性学生。その後を、相棒が撮影しながら追った。

 学生たちは、頭にシルクハット、手にスッテキ。それが、2013年のケイマ・ダス・フィタスの正装だった。 しかもシルクハットの色が学部によって違っていた。 例えば、医学部は黄色、法律学部は赤色、文学部は青色、薬学部は紫色、科学部は水色、心理学部は橙色、経済学部は赤と白色、看護学部は白と黄色などと決まっている。

 コインブラ大学の中枢講内道路は、各学部の色で飾られた車台(トラックの荷台)が何十台と並んでいた。 キャッチコピーが巻かれている車台もあった。卒業する学生達の悲痛の声だ。 今年の学生達のケイマ・ダス・フィタスの格好の標的は、現政府に向かっていた。

 《コインブラ大学の名誉を、守れ!》  《ポルトガルの将来を真剣に考えろ!》 《卒業しても、就職先がない、どう、この国で生きていけばいいのか!》 《打倒、政府!》 ――などの文字が、舞っていた。 現卒業生の生の声が、ひるがえっているように思えた。

 目の当たりの光景は、学生達のうっ憤の場であった。 黒いスーツを脱ぎ棄てた車台に群がり乗る女性学生達。その白いブラウスが眩しい。 両手に持ったビール缶から撒き散らすビールの噴水は、眼下の学生達に降り注がれた。 その空き缶は、投げ捨てられる。車台の下は、空き缶の波のようだった。大学講内の道路は、ビールの川になっていた。 このゴミ缶は誰が片付けるのだろうと、おいらは思う。半端な数ではなかった。

 女性学生達も自分達の撒き散らすビールで酔い、高級な黒いスーツに黒いマントの男女の学生達もビール漬けになり、ビール缶を踏みつけよろけていた。 これが、学生達のうっ憤なのか、儀式なのか。その景観に、なんじゃ、これは、と思った。 美しい光景では、なかった。もっと、しなやかさが欲しかった。優雅さか。 でも、ポルトガルの経済危機の中で生きる学生たちにとっては、当然の行為かも知れないとおいらも少し同情した。

「けいの豆日記ノート」
 コインブラ大学の黒マントだけでもうれしいのに、その集団が山のようにいる風景には、テンションが上がりっぱなしである。 どの場所の撮影がいいのかと迷ったが、出発地点にしてよかったと思う。 パレードの出発までの山車からのビールかけなど、本番前にもう終わったような勢いであった。 酔っ払い集団ばかりで、この時ばかりの盛り上がりであった。 3時出発と聞いていたのに、ぜんぜん出発せず、パレードになるまで、みんなできあがっていた。

 2時間もたった頃、50台もの各学部の車台が動き出した。 コインブラ大学の生みの親であるディニス王の像の脇を通り、眼下に流れるモンデコ川に架かるサンタ・クララ橋に向かって、次々に車台は降りて行った。 翌朝の新聞記事によると・・・・「なんたる無駄使い!」の文字が踊った。「コインブラ消防署発表。病院送り68件。 主な原因は、アルコール中毒と外傷。昨日の動員数72名、救急車11台フル回転、消防車13台。」

 なんと言っても、掃除部隊の活躍は見事であった。 車台が去った後、待機していた40人程の部隊は道路中央を縦に一列に並ぶと、肩に下げた枯れ葉を吹き飛ばす機械で、空き缶を左右に吹き飛ばす。 吹き飛ばされた空き缶は踏み潰され袋に収められ、ゴミ回収車に投げ込まれる。そのチームワークの良さといい、迅速さは見ていて気持ちが良かった。 回収後は、放水車がビールの臭いを洗い流して行った。余談だが、この放水車は毎早朝に石畳道路の掃除をしている。 坂の多いポルトガルでは坂上からの放水だ。毎朝道路は、きれいであった。

「けいの豆日記ノート」
 大学構内の山車が出発して、掃除が始まったので、新カテドラル前に移動してみた。 大学構内では、ずっと立っていたので、こちらでは、広場のへりに座って見学することにした。 こちらも、パレードを待つ山車が並んでおり、黄色の女子学生が多かった。 「相手の帽子をステッキでたたき、お互いにハグをして、足で相手のお尻を蹴る。」 という一連の行動をしていた。 なにかの言い伝えなのか、伝統なのかわからないが、見ていておもしろかった。 後から、調べてもらったが、深い意味はないらしい。

          《ありがとう、Kimikoさん》

 今回の旅の殊勲賞も、Kimikoさんであった。彼女が車で案内してくれた町は、我らでは決してスケジュールに上らない所ばかりであった。 何より力強かったのは、生の情報が即、得られることだ。ポルトガル語が喋れる2児の母である。インストラクターの仕事が充分成し得るお人であった。 ケチケチ撮影取材旅の我らを友にして、後悔しないでください。

 昨年も撮影不可能な幼稚園の撮影や、車で行かなければ決して行けない山奥のピオダン、アルガニル、エグアの村の撮影でお世話になりました。 2012年暮れの『愛しのポルトガル写真展・part21』では、ポルトガルの幼稚園生たちの顔が話題になった。 そして、今年もまたお世話になってしまった。 ありがとうございました。

                              *「地球の歩き方」参照*

終わりまで、ポルトガル旅日記を読んでくださり、ありがとうございます。
次回をお楽しみに・・・・・・・今回分は2014年10月に掲載いたしました。

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