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愛しのポルトガル写真集ギャラリー(美しい宮殿庭園のあるカステロブランコ2)
Portugal Photo Gallery --- Castelo Branco 2

カステロ・ブランコ2 Castelo Branco 2 5月18日午後(晴天)

カステロブランコは、12年前の冬に訪れたことがある町である。
岩の村モンサントに行くために起点となる町である。
リスボンからバスで3時間半でカステロブランコに到着する。
昼過ぎに到着したので、午後の時間、たっぷりと街を散策することができた。
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カステロブランコ13
カステロブランコ駅・カステロブランコ in portugal
カステロブランコ駅
カステロブランコ14
駅のホーム・カステロブランコ in portugal
駅のホーム
カステロブランコ15
ふみきり・カステロブランコ in portugal
ふみきり
カステロブランコ16
並木道・カステロブランコ in portugal
並木道
カステロブランコ17
トリズモ・カステロブランコ in portugal
トリズモ
カステロブランコ18
市庁舎・カステロブランコ in portugal
市庁舎
カステロブランコ19
市庁舎横の像・カステロブランコ in portugal
市庁舎横の像
カステロブランコ20
カテドラル・カステロブランコ in portugal
カテドラル
カステロブランコ21
ペロリーニョ・カステロブランコ in portugal
ペロリーニョ
カステロブランコ22
陸橋・カステロブランコ in portugal
陸橋
カステロブランコ23
宮殿庭園の入口・カステロブランコ in portugal
宮殿庭園の入口
カステロブランコ24
宮殿庭園・カステロブランコ in portugal
宮殿庭園
カステロブランコ25
宮殿庭園の刈り込み・カステロブランコ in portugal
宮殿庭園の刈り込み
カステロブランコ26
宮殿庭園の彫刻・カステロブランコ in portugal
宮殿庭園の彫刻
カステロブランコ27
宮殿庭園からの景色・カステロブランコ in portugal
宮殿庭園からの景色
カステロブランコ28
シダデ広場・カステロブランコ in portugal
シダデ広場
カステロブランコ29
シダデ広場からの城壁・カステロブランコ in portugal
シダデ広場からの城壁
カステロブランコ30
公園のすべり台・カステロブランコ in portugal
公園のすべり台
カステロブランコ31
博物館・カステロブランコ in portugal
博物館
カステロブランコ32
グラサ修道院・カステロブランコ in portugal
グラサ修道院
カステロブランコ33
山から見た郊外・カステロブランコ in portugal
山から見た郊外
カステロブランコ34
郊外の池・カステロブランコ in portugal
郊外の池
カステロブランコ35
坂道に建てられた家・カステロブランコ in portugal
坂道に建てられた家
カステロブランコ36
コルクの木・カステロブランコ in portugal
コルクの木
カステロブランコ37
コルクの木の皮・カステロブランコ in portugal
コルクの木の皮
カステロブランコ38
ヤギ・カステロブランコ in portugal
ヤギ
カステロブランコ39
高いアンテナ・カステロブランコ in portugal
高いアンテナ
カステロブランコ40
コリナデカステロホテル・カステロブランコ in portugal
コリナデカステロホテル
カステロブランコ41
マリア教会・カステロブランコ in portugal
マリア教会
カステロブランコ42
城跡から見た町・カステロブランコ in portugal
城跡から見た町
カステロブランコ43
グラサ修道院・カステロブランコ in portugal
グラサ修道院
カステロブランコ44
カテドラル・カステロブランコ in portugal
カテドラル
カステロブランコ45
城壁と街並み・カステロブランコ in portugal
城壁と街並み
カステロブランコ46
城壁・カステロブランコ in portugal
城壁
カステロブランコ47
ニャンといっしょ・カステロブランコ in portugal
ニャンといっしょ
カステロブランコ48
公園の幼稚園児・カステロブランコ in portugal
公園の幼稚園児
カステロブランコ49
曲がる上り坂・カステロブランコ in portugal
曲がる上り坂
カステロブランコ50
廃工場・カステロブランコ in portugal
廃工場
カステロブランコ51
廃工場の絵・カステロブランコ in portugal
廃工場の絵
カステロブランコ52
廃墟は巣・カステロブランコ in portugal
廃墟は巣
カステロブランコ53
駅前は住処・カステロブランコ in portugal
駅前は住処
カステロブランコ54
コウノトリ・カステロブランコ in portugal
コウノトリ
カステロブランコ55
飛ぶコウノトリ・カステロブランコ in portugal
飛ぶコウノトリ
カステロブランコ56
向かいの豪邸・カステロブランコ in portugal
向かいの豪邸
カステロブランコ57
エスペラナダ・カステロブランコ in portugal
エスペラナダ
カステロブランコ58
レストラン・カステロブランコ in portugal
レストラン
カステロブランコ59
フロント・カステロブランコ in portugal
フロント
カステロブランコ60
台所と食卓・カステロブランコ in portugal
台所と食卓

カステロブランコの宮殿庭園 特集版・『カステロブランコの宮殿庭園』 こちらからどうぞ

博物館&カテドラル 特集版・『カステロブランコの博物館&カテドラル』 こちらからどうぞ

カステロブランコのコウノトリ 特集版・『カステロブランコのコウノトリ』 こちらからどうぞ

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カステロブランコ県
カステロブランコ県地図

リスボンのサンタ・アポローニア駅から列車で2時間40分、
セッテ・リオスバスターミナルからバスで3時間程で着く。
コインブラ、エヴォラ、ポルトからもバスが出ている。

カステロ・ブランコ市は人口約3万人の教区1つから成っている。
基礎自治体としては25の教区があり、約55000人の人口を持つ。
ポルトガルでも面積の広い基礎自治体の一つである。
カステロブランコはベイラ・バイシャ地方の首都である。
スペイン国境から20kmほどの所に位置する町である。
何世紀にもわたって他国の侵入・占領を受けてきた。
特に1807年のナポレオン軍による攻撃では町は激しく破壊されて
しまったため、歴史的なモニュメントはあまり残っていない。
モンサントを訪れる起点となる町である。

歴代国王の像が置かれている宮殿庭園は旧司教館付属の庭園である。
ポルトガルで最も美しい庭園のひとつといわれている。
18世紀のバロック様式でアズレージョの階段がある。
幾何学模様の植木の間に彫像が置かれている。

カステロブランコの宮殿庭園 特集版・『カステロブランコの宮殿庭園』 こちらからどうぞ

博物館&カテドラル 特集版・『カステロブランコの博物館&カテドラル』 こちらからどうぞ

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「ポー君の旅日記」 ☆ 天使がいたカステロブランコ2 ☆ 〔 文・杉澤理史 〕

≪2016紀行文・2≫
    === 第一章●カステロブランコ起点の旅 === コオノトリは高い煙突が好きだった

          《首都リスボンからバスに乗ってカステロ・ブランコ》

 2時間ほどの早朝リスボン散策から[オリガミリスボンホステル]に戻ったが、タクシー会社からの連絡は入っていなかった。 相棒は『やはり、だめか』と肩を落とし、宿のモーニングを食べた。勿論、モーニングはただだった。 どの宿でも、コーヒーを飲み、オレンジジュースを飲み、牛乳を飲み、焼き立てのパンは食べ放題だった。 宿泊料金で、そのモーニング内容には、格差があった。

 ここポルトガルの〈首都リスボン〉からバスで1時間30分ほどの片田舎〈アザルージャ〉に住む、ドン・ガバチョ画伯夫婦に頼まれたものがあった。 日本の煙草だった。 愛煙家のドン・ガバチョ画伯は、ライトピースを楽しみにしていた。 メ―ルで頼まれた相棒は、セントレア[中部国際空港]の免税店で買ったライトピース2カートンを手持ち布バックに入れて大切に持ち歩いていたが、 昨夜タクシーを降りた際、その布バックをタクシーの座席に置き忘れたのだ。 深夜の闇に走り去ったタクシー会社名は露ほども知らずであった。 次の乗客しだいだ。宿にタクシー会社から連絡が入ることを祈った。 しかし、奇跡は起こらなかった。 楽しみに待っておられるドン・ガバチョ画伯にはすまないことをした。 忘れたわれらの不注意だった。

「けいの豆日記ノート」
 煙草の件で、タクシー会社からホテルに連絡が行くことは、まずないと思った。 場所を探すのもむずかしいマンションを改装したような小さなホステルである。 タクシー会社がわかっていたとして、こちらから電話しても、探し物はまず出てこないと思った。 ポルトガル語が堪能であれば、リスボン中のタクシー会社に電話したかもしれない。 ホテルの人にも説明できたかもしれない。 何の手も打つことができない自分が悔しかった。 とかいって、ポルトガル語を勉強するかというと・・・ まだ別の問題である。

 宿からタクシーでリスボン最大のバスターミナル[セッテ・リオス・バスターミナル]に行く。 リスボンには、バスターミナルが4か所ある。ここはスペイン行きの国際バスも出る便利なバスターミナルだった。 相棒は切符を買いに行った。おいらはゆっくり荷物番だった。 スケジュール調整から切符買いまで気配り満点な相棒が、走って叫んで飛んできた。 『急いで〜!急げ〜!あれ、あのバス!』と指差して。 おいらは大型旅行バック2個とサイドバック、それにおいらのリュックと肩掛けバックをかつぎ、両手で荷を転がした。 他の乗客が怪訝(けげん)そうに振り返る。日本語が分からないから、何が始まり何が起きたのか不安そうだ。 『出発1分前よ〜ッ!』叫び声が通過して、バスに向かって走り去った。

 旅は気配りをゆるめてはならない。何が起こるか分からないのである。 ともあれ、目的のバスには乗れた。汗、びっしょり。息、ゼイゼイ。 計画通りの余裕の時間配分だったが、相棒の腕時計が15分遅れていたことが判明。相棒の責任ではない。 煙草紛失事件が気持ちの根底で引きずっていたのかも知れない。 6000円の煙草のことは忘れよう、と声をかけたおいらがいた。

「けいの豆日記ノート」
 泊まったホステルからタクシーを呼んでもらったが、なかなかタクシーはこなかった。 時間に余裕があると思っていたが、だんだん、あせってきた。 タクシーに乗ってからも時間ばかり気にしていた。 10分前には着いたので、ひと安心した。 チケット売り場にいくと、売り場のお姉さんがバスをさして「ナウ!! ナウ!!」と叫んだ。 バスターミナルの時間を見るとすでに出発時間である。 これを逃すと、あと3時間はバスは来ないのである。 バスの下の荷物入れを閉めようとしていた運転手さんを急いで呼び止め、滑り込みで乗ることができた。 日本からの時差で2回時計をなおしたがつもりだったが、正確な時間ではなかった。 ボケボケになっているな・・・ここでも反省・・・前途多難である。

          《ピカピカのガラス窓》

 昨夜は23時過ぎに宿に着き、おいらは風呂に入る気力もなく、眠さに勝てず24時過ぎに眠った。 朝6時に起き6時50分から2時間の早朝散歩に出かけ、ぎりぎりバスに間に合った。 相棒は風呂に入ってから、バックに詰め込んで来た2台のカメラ機材の確認と早朝の撮影散策の準備をし、深夜1時過ぎに寝たらしい。 孫がいるお歳なのにタフである。 毎度のことだが、相棒のこの我慢強いタフさでポルトガル写真展が継続しているのだった。

 ポルトガルに来るたびに嬉しくなることがある。高速バスの車体が大きくなり、見栄えも乗り心地もよくなる。 なかでも、大きなガラス窓がピカピカに洗われ磨かれていることだった。そんなに前のことではない。 いつ洗ったかわからないガラス窓からの景観は見られたものではなかった。 観光国で生きなければならないなら、バスも列車も窓ガラスは毎日洗い磨け!とおいらは何度も言い続けて来た。 窓ガラスの汚れはカメラマン泣かせだった。 カメラマンだけではない、一般観光客だって汚れた車窓は見たくもないはずだ。 相棒は撮影できないから、いつも乗ると同時に眠っていた。 しかし今回は、車窓を楽しむ相棒が、このホームページで大人気の〈ポルトガル旅の守り神・わんこのポー君旅日記編〉を撮っていた。

 おいら76歳の老体は意識がないほどの眠りに落ちた・・・。 夢を、見た。雨宿りしていたグラサ修道院から、40分かけて城跡に登る。眼下には小雨で煙る町が薄っすら見える。 雨が西方から上がって、雲間から陽射しがこぼれた。 その時、グラサ修道院あたりに、ポーと赤味の塊(かたまり)が生まれた。 そして、見る見る塊は棒状になり天空へ半円を描いて伸びた。 7色の虹だった。それが右手からも虹の塊が伸びて来て、天空で左右が合体した。 美しい半円の鮮明な虹が、眼下で誕生したのだ。生まれて初めて見た合体ショーに唖然とした。 そして5〜6分だろうか、合体地点から左右にゆっくり上から下に向かって消えて行き、それぞれの誕生地点で七色の塊はひと息つきすっと消えた。 初めての体験に、驚き、興奮し、感動し、感謝し、くたびれた・・・ 2004年2月20日、カステロ・ブランコ城跡からの現実に起こった景観【天使の滑り台】の夢を見ていたのだった。 バスは2時間30分で終点のカステロ・ブランコバスターミナルに着いた。

「けいの豆日記ノート」
 前回、カステロ・ブランコを訪問したときとバスターミナルの場所が違っていた。 ガイド本では、2015年版から変更されているので、まだ、数年前に変わったばかりなのかもしれない。 鉄道の駅のすぐ横にバスターミナルが造られていた。 やはり、街中のバスターミナルは狭いし、バスの乗り入れも大変なのだと思う。

          《ギンギラギンにさりげなく》

 バスターミナルからタクシーで5〜6分。 今夜の宿は、住宅地の中にあった。住宅を使ったホテルだった。 鍵が、かかっていた。ドアの張り紙が風で揺れている。 電話番号が記載されている張り紙をはがした相棒は『公衆電話を探して来るよ。荷物番頼むね』と、炎天下の坂道を登って行った。 惚れ惚れする行動力は、抜群であった。空は真っ青。太陽は、ギンギラギン。 持参の百均温度計は、29度。無風。暑い。朝のジャンパー姿が嘘のよう。 あの寒かったリスボンって、何。そう言えば、リスボンのジャカランダの花は、2〜3分咲きだった。

 待つこと10分。炎天下の坂道を相棒と男が歩いて来た。 男はホテルのオーナーだった。挨拶した後、オーナーの請求で18日と21日の二日分宿泊費を相棒が支払った。 そして、19日と20日は〈モンサント〉に泊るから、旅行バック2つを預かって欲しいとお願いした。 オーナーは『スィン スィン』と頷き、モンサントは良い所だと言った。 泊る部屋を案内され、モーニングは自由に食べてくれと説明された。

 天井も高く広々とした部屋であった。 早々、荷を解き薄着に着替えて、玄関に鍵をかけ、炎天下に飛び出した。 この一帯は高級住宅地だった。10メートルほど坂道を登ると相棒は庭で水を撒く婦人に声をかけた。 『ムイント オブリガーダ!ありがとう、助かりました!』婦人の素敵な笑顔が返って来た。 先ほど公衆電話探しに出た相棒が声をかけた婦人だと言う。 張り紙を見せると、坂を登ったところにレストランがあり、そこのオーナーが「ホテルエスペラナダ」の持ち主だ、と教えてくれたそうだ。

 その住宅地に建てられたレストランのオープンスペースは、白い大きなテント状シートで覆われ太陽光線を遮断していた。 涼しい風が吹き抜けるテーブルでひと息ついた。 そして、サグレス・ミニミニのビンビールと7upで涼をとった。 宿の玄関鍵をオーナーに渡し、帰りに鍵を取りに寄ると告げバスターミナルに向かう。 〈モンサント〉に行く、明日のバス時間を調べておきたかった。バスは曜日によって、時間も違えば運休もある。 だから下調べは大切なことだった。

「けいの豆日記ノート」
 ホテルは、日本にいるときに、ネットのサイトから予約している。 バスターミナルから近くて宿泊代も安かったので、中心地から少し離れていたが、このホテルにした。 実際に見てみると、普通の住居をホテルに改装したようなホテルであった。 入り口には、鍵が閉まっており、紙が貼ってあった。 電話番号が書いてあったが、電話で通じる話ができるわけでもなく、意味がなかった。 しかたないので、近所の人に聞いてみることにした。 ちょうど、庭の水やりをしていた女性に貼ってあった紙をみせて聞いてみた。 近くのレストランに行けと言っているようだった。 そのレストランには、ホテルと同じ名前がついていた。

          《煙突が大好きなコオノトリ》

 午後2時30分、太陽は頭上でギンギラギンに輝く。 ポルトガルの空は何時もきれいだ。深い深い青い空である。 その青い空に大型の鳥が舞う。広げた羽は、全長2メートルはある。 真っ白い羽に黒いさざ波模様。 まるで鶴のような美しさ。長い嘴(くちばし)と長い二本の足は、真っ赤。 コオノトリであった。ポルトガルの各地では、悠然と飛ぶコオノトリの姿が見られる。 日本の空では、ありえない光景だ。 人間の赤ちゃんを包んだ布を嘴に挟み飛ぶ姿のイラストには、子供の頃見た時は驚いた。 赤ちゃんはコオノトリと言う鳥が運んで来るのだと信じさせられた。

 そのコオノトリを初めて見たのが、ポルトガルの南端アルガルヴェ地方の中心地〈ファーロ〉だった。 カタカタ音がした。仰ぎ見た相棒がオブジェの鳥がいるよと言う。立ち止まって、凝視した。 オブジェが、動いたポルトガルの春が一番先に来る町だった。13年前、そこでコオノトリに初めて会った。 高い煙突の周りを舞うコオノトリが巣に舞い降りた。小枝を幾重にも積み重ねた大型の巣だった。 コオノトリは、高い煙突が好きだった。勿論、現在使われていない煙突がコオノトリの住処(すみか)であった。

 コオノトリを追いかけてバスターミナルでの調べごとを忘れるところだった。 明日の〈モンサント〉行きは2本あった。1本目の12時25分発に決めた。 バスターミナルの目先に、新しいカステロ・ブランコ駅舎が、オレンジの屋根に白い壁、窓と扉は青で統一されていた。 リスボンのサンタ・アポロ―ニア駅から鉄道列車に乗れば2時間40分。 バスで来ても10分差、ほとんど変わらない。

 その駅舎から北に延びる石畳道路は市庁舎に通じる。 大きな巨木の街路樹通りでトゥリズモ(観光案内所)を見つけ入る。 この町の地図と資料をタダでくれ、美しい女性が優しく説明してくれる。 ポルトガル語は堪能ではないが、相棒は頷く。いい加減に頷いてはいない。 地図が頭に入るのだ。これは、才能である。特技なのだ。 それに反して、おいらは方向音痴という才能あり。こまった者だ。

「けいの豆日記ノート」
 トリズモでの受付は女性がほとんどだが、カステロ・ブランコでは、男性2人であった。 とてもりっぱなパンフレットをくれた。 ガイド本には、あまり見るところがないようなこと書いてあるが、観光に力を入れているのだろうと思う。 宮殿庭園は、もちろん、きれいに刈り込まれていたし、公園も増えたと思う。 大きなきれいな公園には、あまり人がいなく、成功しているのかは、いまいち疑問だが・・・

          《一塊一石》

 2階建市庁舎は芝生に囲まれ、青空に悠然と浮かぶ姿は、ベイラ・バイシャ地方の中心地の誇りが伝わって来る。 この地方は隣国スペイン国境から20kmの位置にあり、そのため、何世紀にも渡って、他国の侵入や占領を受けてきた。 中でも1807年のナポレオン軍によって町が壊滅されてしまう。 そこからがカステロ・ブランコ市民の郷土愛が根強く広がった。石畳の一塊一石をコツコツ敷き詰めて、道を創りあげて来たのだ。 その石畳の道は今日まで引き継がれ、美しい郷土再建に結ばれている。 そしてこの町の歴史になり、小さな地方都市カストロ・ブランコが、今この地方の中心都市に成長している。 刈り込まれた植木が幾何学模様に創られた[宮殿庭園]には80もの石像が飾られ、カテドラル、グラサ修道院から1時間かけて城塞に登った。

「けいの豆日記ノート」
 グラサ修道院の横の博物館を見て、城跡に登ろうと思った。 少し戻り、街中の坂道や階段を登ればよかったのだが、反対側からも行けるのではと思ったのが長い道のりになってしまった。 城跡の周りの丘を1周してしまったのである。 看板通りに歩いた道は、車用の道であった。 ぐるりと回った道はかなり長かった。 途中には、急坂に建てられた住居があり、コルクの木があり、山羊がおり、また、見晴らしのよい高台に新しいホテルが建っていた。 そのホテルのカフェで、やっと水分を取ることができた。 また、地図にない道を歩いてしまったなあ・・・

 眼下に飛び込んで来た景観は、七色の虹を見た13年前の風情ではなかった。 高層ビルが立ち並ぶ都会であった。七色の虹誕生現象を見た時も驚いたが、13年間のカステロ・ブランコの都市化の成長度に唖然とした。 ポルトガルはEU圏で充分生きていけるとおいらは思った。下山で道に迷う。 そのきっかけはおいら。地図の天才は一考し、レストランでオーナーから鍵を貰った。 夕食は昨日飛行機の夕食で貰ったシャケおにぎりであった。万歩計は21952歩だった。

                              *「地球の歩き方」参照*

終わりまで、ポルトガル旅日記を読んでくださり、ありがとうございます。
・・・・・・・今回分は2016年9月に掲載いたしました。

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ナザレ3
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Lisboa 9
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