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愛しのポルトガル写真集ギャラリー
(サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ修道院のリスボン17)
Portugal Photo Gallery --- Lisboa 17

リスボン17 Lisboa 17 5月31日午前(晴天)

火曜日は、リスボン名物の泥棒市(露天市場・蚤の市)がアルファマ地区で開催される。
それを見るために、路面電車の線路に沿って歩き、サン・ヴィンセンテ・デ・フォーラ教会に向かった。
泥棒市は、サン・ヴィンセンテ・デ・フォーラ教会とサンタ・エングラシア教会の間にある広場で開催されていた。
新品、中古品となんでも揃う蚤の市は、人気があり、人でいっぱいであった。
その後、昨日購入した1日乗車券を使って、路面電車乗り放題をしてみた。

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リスボン616
朝日が光る路地・リスボン in portugal
朝日が光る路地
リスボン617
カテドラル・リスボン in portugal
カテドラル
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カテドラルの裏側・リスボン in portugal
カテドラルの裏側
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坂道・リスボン in portugal
坂道
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サンタ・ルジア教会・リスボン in portugal
サンタ・ルジア教会
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アズレージョ・リスボン in portugal
アズレージョ
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ベンチ・リスボン in portugal
ベンチ
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アズレージョの壁・リスボン in portugal
アズレージョの壁
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スケッチ売り・リスボン in portugal
スケッチ売り
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サンタ・ルジア展望台・リスボン in portugal
サンタ・ルジア展望台
リスボン626
豪華客船・リスボン in portugal
豪華客船
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サント・エステヴァン教会・リスボン in portugal
サント・エステヴァン教会
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テージョ川のボート1・リスボン in portugal
テージョ川のボート1
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テージョ川のボート2・リスボン in portugal
テージョ川のボート2
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アルファマへの階段・リスボン in portugal
アルファマへの階段
リスボン631
アートなゴミ箱・リスボン in portugal
アートなゴミ箱
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広場からの眺め・リスボン in portugal
広場からの眺め
リスボン633
オープンカフェ・リスボン in portugal
オープンカフェ
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白壁の洗濯物・リスボン in portugal
白壁の洗濯物
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親子連れ・リスボン in portugal
親子連れ
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フォーラ教会1・リスボン in portugal
フォーラ教会1
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フォーラ教会2・リスボン in portugal
フォーラ教会2
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フォーラ教会3・リスボン in portugal
フォーラ教会3
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教会の礼拝堂1・リスボン in portugal
教会の礼拝堂1
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教会の礼拝堂2・リスボン in portugal
教会の礼拝堂2
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修道院の内部・リスボン in portugal
修道院の内部
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修道院の回廊・リスボン in portugal
修道院の回廊
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窓からの眺め・リスボン in portugal
窓からの眺め
リスボン644
修道院の礼拝堂・リスボン in portugal
修道院の礼拝堂
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修道院のアズレージョ1・リスボン in portugal
修道院のアズレージョ1
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修道院のアズレージョ2・リスボン in portugal
修道院のアズレージョ2
リスボン647
修道院の霊廊・リスボン in portugal
修道院の霊廊
リスボン648
教会の屋上1・リスボン in portugal
教会の屋上1
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教会の屋上2・リスボン in portugal
教会の屋上2
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教会の屋上3・リスボン in portugal
教会の屋上3
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教会の屋上4・リスボン in portugal
教会の屋上4
リスボン652
教会の屋上からの眺め・リスボン in portugal
教会の屋上からの眺め
リスボン653
エングラシア教会・リスボン in portugal
エングラシア教会
リスボン654
クリストレイ・リスボン in portugal
クリストレイ
リスボン655
上からの回廊・リスボン in portugal
上からの回廊
リスボン656
教会からの路面電車1・リスボン in portugal
教会からの路面電車1
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教会からの路面電車2・リスボン in portugal
教会からの路面電車2
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装飾芸術美術館・リスボン in portugal
装飾芸術美術館
リスボン659
満員の路面電車・リスボン in portugal
満員の路面電車
リスボン660
続く路面電車・リスボン in portugal
続く路面電車
リスボン661
バイクが走る・リスボン in portugal
バイクが走る
リスボン662
無賃乗車・リスボン in portugal
無賃乗車
リスボン663
狭い路地を走る・リスボン in portugal
狭い路地を走る
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マダレーナ教会・リスボン in portugal
マダレーナ教会
リスボン665
カテドラル前の市電1・リスボン in portugal
カテドラル前の市電1
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カテドラル前の市電2・リスボン in portugal
カテドラル前の市電2
リスボン667
ビルの前を走る市電・リスボン in portugal
ビルの前を走る市電

サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ教会 特集版・『サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ教会』 こちらからどうぞ

フォーラ教会のアズレージョ・回廊編 特集版・『フォーラ教会のアズレージョ・回廊編』 こちらからどうぞ

フォーラ教会のアズレージョ・室内編 特集版・『フォーラ教会のアズレージョ・室内編』 こちらからどうぞ

 ≪リスボン17≫の手動・自動スライドショウはこちらからどうぞ!

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リスボン県
リスボン県地図

リスボン(ポルトガル語ではリシュボーアと発音する)は、
大西洋に注ぐテージョ川の河口から約12km上流の
右岸に位置する、ヨーロッパ大陸最西端の首都である。

バイシャ地区の東に広がるのが、リスボンで最も古い
街並みを残すアルファマ地区である。
迷路のような路地や白壁の家々はかつてのイスラムの影響を
色濃く残している。 「リスボンの下町」と呼ばれている。

サンタ・クララ広場で、毎週火曜日土曜日に泥棒市が開催される。
新品、中古品からなんでも出揃い、すごい人ごみとなる。

サン・ヴィンセンテ・デ・フォーラ教会はふたつの
ルネッサンス様式の鐘楼を持っている。
現在の建物は、1582年から1627年にかけて建てられた。
修道院には、ブラガンサ王朝の霊廊がある。
回廊のアズレージョ(装飾タイル)が美しい。

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「ポー君の旅日記」 ☆ サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ修道院のリスボン17 ☆ 〔 文・杉澤理史 〕

≪2016紀行文・23≫
    === 第8章●リスボン起点の旅 === 28番・路面電車と首都リスボンの下町情緒を満喫だった。

          《寒さと不安の昨夜》

 テージョ川沿いの〔ジェロニモス修道院〕や〔発見のモニュメント〕、〔ベレンの塔〕など見どころ満載な〔世界遺産〕地帯の「ベレン地区」に、 首都〈リスボン〉中心部のコメルシオ広場から15番・路面電車に乗って、21時前に太陽が沈む頃合(ころあ)いを狙ってやって来た我らだった。 〈リスボン〉の日没は21時頃で、レストランの夕食時のオープンタイム時だった。

 野老(76歳)にとって普段ならひと風呂浴びて独り晩酌も済み、テレビを見るか本の続きを読むか、それとも眠るかを決めかねている時間帯だった。 毎朝4時には起き、パソコンに向かい紀行文を書いている日々の生活を続けていた。 活発なサラリーマン時代の生活は、朝6時起床〜23時就寝だとしても17時間。 と考えると野老も現役時代就寝は24時を過ぎていた。 と言うことは日々5〜6時間しか寝むっていなかったかも知れない。

 無情にも落日はヨットハーバーの奥で、お目当ての建物達は薄っすらオレンジ色に染まっただけであった。 帰路、ジェロニモス修道院の停留場から乗った路面電車は吊り橋〔4月25日橋〕の真下にある停留場で終点だと降ろされた。 21時半を過ぎ、何時リスボン市内に帰れるか、街路灯の明かりの下で寒さに痺れ待っていた。 待つ人たちが10人ほどいたのでそれほどの不安はなかったが、我らふたりだけならと考えたら流しのタクシーも走っておらず、 ガラケー携帯も持参しないケチケチ旅人の運命は如何(いか)にの状態の昨晩(昨夜)であった。

「けいの豆日記ノート」
 テージョ川の河口である大西洋入口付近に太陽が沈むのではないかとの期待があり、夕方からベレン地区にやってきた。 以前、ベレンの塔に反射する夕日を見たことがある。 ベレンの塔の後ろにある雲が赤く染まって、塔が燃えているようであった。 また、この景色が見たいと思ったのだが、考えが甘かった。 太陽の沈む位置は時期によって変わることを、考えに入れていなかった。 テージョ川の河口には沈まず、ヨットハーバーの向こうの山に沈んでいった。 当然ながら、空は赤くならなかった。 せっかく出かけて行ったのに残念である。 しみじみと夕焼けを見るのはむずかしいと思う。 夜になると路面電車の本数もどっと減り、いつ来るのかわからず、不安になってくる。

          《朝の散策》

 5月31日(火)、今日の首都〈リスボン〉の一日を目一杯心置きなく楽しもうと、簡素なモーニングを感謝の気持ちを欠かすことなくいただき、 我ら〔撮影取材旅〕は〔アルファマ〕地区に向かう。  朝日が前面より差し込み、石畳の石魂がひと塊一塊、命を与えられたように輝く。 そんな〔カテドラル〕の裏の狭い石畳の坂道を登山靴で軽快に登る。この〔カテドラル〕には何度もお世話になった。 この正面前を左側から侵入し、その真正面から右折して来る路面電車を何度相棒のカメラマンは撮ったことだろう。 その映像は、あたかもカテドラルのファサード(正面玄関口)から路面電車が出て来た瞬間映像に見える。 そんな一瞬を描き撮るのが、相棒は好きだった。

 この〔カテドラル〕は、リスボンをイスラム教徒から奪回したポルトガル初代国王エンリケスの命により、 その砦造りは1147年から砦の役目もあった頑強な造りは1755年の〔リスボン大地震〕にも 生き延びるほどの頑強なロマネスク様式の大聖堂であった。

 今から261年前、昨日歩き回った〔バイシャ〕地区は、1755年11月1日・午前9時30分、ミサの真っ最中に首都〈リスボン〉は大地震に見舞われ、 町の半分が崩れ落ちたという。 そこに、大津波が押し寄せ、大火災が起こり、死者は1万5千人以上にも及んだと聞く。 この〔リスボン大地震・大津波・大火災〕の災害で息の根を止められた〔バイシャ〕地区の東側にある〈リスボン〉でも辛(かろ)うじて生き残り、 中世の名残が色濃い〔アルファマ〕地区に28番・路面電車の石畳に敷かれたレールに誘導され満員乗客の28番を撮影しながらやって来た。

 究極のスリル満点な撮影ポイントは、路面電車が民家すれすれ、撮影する相棒すれすれに通り抜けていく。 乗っている乗客も、車体すれすれで撮影する方も、都会の中の遊園地のように楽しめる。 狭い路地を抜けると狭い曲がりくねった並木道。 迷路のような〔アルファマ〕地区は次に出くわす景観に期待感が膨らみ、ドキドキさせてくれる。

 坂の石畳、坂の石段を抜けると突然目の前にジャカランダの青紫の開花に出会える。 今年のジャカランダの開花は天候の具合か遅い。  古い街並み坂道を28番がゆったりコトコト走る。 乗客のおしゃべりや歓声が目前に迫り、弾ける笑顔で手を振る楽しげな乗客を乗せ、トコトコ遠ざかる28番。 心に何故か沁み込んで来る旅情を感じさせてくれる。我らは撮影取材をしながら路地空間を巡り回った。

「けいの豆日記ノート」
 今回のリスボンのホテルはバイシャ地区でもアルファマ地区に近い場所であったので、カテドラルまで、裏道で数分で着くことができた。 当たり前のことであるが、路面電車に乗ると電車の写真が撮れない。 乗らないほうが、目的地まで歩きながらでも、通り過ぎる電車を撮ることができるのである。 電車を撮影しながら歩くので、倍以上の時間がかかるが、これも楽しい時間である。 坂道を上る路地も電車を追いかけながらだと短く感じると思う。

          《サンタ・ルジア展望台》

 28番・路面電車が観光客を満載してゆっくり登って行く。下って来る28番も満員だ。 相棒のカメラのシャッター音が軽快に鳴る、その坂道の上に白い〔サンタ・ルジア教会〕の外観上部が見える。 小さな教会に入る人はいないが真っ白い外観に装飾されたアズレージョの草木染めのようなタイル画の蒼さが目を引く。 教会の脇に狭い藤棚がある展望台は観光客で賑わう。 眼下にアルファマの下町風情の町並みが一望の〔サンタ・ルジア展望台〕。 まるで海のようテージョ川がポルトガルブルーの空に溶け込んで輝いている。 そのためアルファマの建物のオレンジ瓦が中世の香りを留めているようだ。 美しく飽きない景観であった。

 藤棚の下で100点ほどのリスボン点描の水彩画は見事であった。 しっかり絵画を学んだスケッチで、その色合いも深みにも品を感じさせてくれた。 どんな人が描いたか知りたかったが売り手がいない。 10分ほど眺めていたが戻ってこなかった。 2点ほど欲しいと思った。ご縁がなかったようだ。

 豪華客船がアルファマの川岸に接岸した。川岸に大型船停泊の岸壁護岸工事中であった。 海の港とは違いテージョ川岸大型船停泊は難しいと思ったが、ここは大航海時代の実績がある。 首都〈リスボン〉にしろ、第二都市〈ポルト〉にしろ、ポルトガルの15世紀に世界の海に向かった大航海時代は共に川岸からの船出だった。 〔テージョ川〕と〔ドウロ川〕から大西洋へと未知の大海に出港した。 1543年には種子島に漂着。鉄砲伝来となる。

 真っ白い壁の民家に白い干し物が川風に揺れている。 絶好の洗濯日和だった。その干し物の路地から通りに出たら〔ポルタス・ド・ソル広場〕に面した17世紀の邸宅が〔装飾芸術美術館〕になっている建物前に出た。 壁が濃いレンガ色で窓枠が白で統一され美しく目立った。 ここが28番の路面停車場で薄青色と赤色と黄色の路面電車が背景のレンガ色に溶け込みまるで玩具の路面電車のように見える。

「けいの豆日記ノート」
 この展望台は、カテドラルのすぐ東側にあるので、行きやすい場所だと思う。 テージョ川がよく見える場所である。 展望台の横には、広くて長い長い階段がある。 見ただけでも気が遠くなりそうな階段である。 階段は最短距離なので、下まで行くには早いのかもしれないが、階段の横が建物の壁だけである。 アルファマの街並みを見ながら、下まで降りるのであれば、路地の坂道を歩いたほうが楽しいと思う。

          《サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ教会》

 サンタ・ルジア展望台脇に長くて急な石段が眼下のアルファマの街につながっていた。 石段の右側は30mほどの石積み。 地震にも耐え抜いたローマ時代の石壁で、その上はレストランの展望になっている。 左は建物で屋上が観光客も入れる展望台になっていた。 その左右の間の狭い太陽光線も届かない石段である。

 アルファマ散策には地図は不要。気の向くまま足の向くままの散策が良く似合う。 相棒は先を読むのが長けている。職業病かも知れぬ。先が読めぬカメラマンはいない。 先が読めなければカメラマンにはなれぬ。野老は、方向音痴だった。

 二つのルネッサンス様式の鐘楼がある白い建物が見えて来た。 今日の目的地のひとつ〔サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ教会〕である。 1582年から1627年にかけ建てられた。教会正面に向かって右側が修道院の入り口。 内部にはブラガンサ王廊がある。 礼拝堂、回廊のアズレージョも見応えあるが大理石造りの聖器室は見事。 また、屋上からの〔アルファマ〕の景観は〔サンタ・ルジア展望台〕とは別角度の楽しみに溢(あふ)れていた。

 眼下に広がる町並みは中世を彷彿させてくれているようだ。 屋根のレンガ色や狭い路地の入り組かたは、蜘蛛の糸の眼の様。 テージョ川の流れの先に〔クリスト・レイ〕のキリスト像がこちらを見渡しているのが判る。 足元の真っ白な内庭回廊の壁に廻(めぐ)らされた蒼いタイル装飾のアズレージョ画が、太陽に照らされ美しく目に焼きつく。 そして、一段低い地にデンとテージョ川を背景に迫って見える全体が真っ白な丸いドームの教会がお隣同志で印象的だ。

「けいの豆日記ノート」
 サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ教会は、以前から何度も前を通り過ぎたが、中を見たことがなかった。 今回は、時間があったので落ち着いて中を見ることにした。 教会の横に修道院があり、アズレージョ(装飾タイル)の回廊を見ることができた。 修道院の中の階段や通路もアズレージョだらけであった。 それにこの期間だけのイベントであったのかわからないが、各地の古いアズレージョの特集として、通路にパネルが並べてあり、たくさん展示されていた。 全部のアズレージョを記録しておこうと思ったが、量が多すぎて、時間がなかった。 アズレージョ150点ほどは特集版として別のページに作ったので、興味のある人は見てほしいと思う。

          《サンタ・エングラシア教会》

 1684年に着工したバロック様式の〔サンタ・エングラシア教会〕である。 1755年のリスボン大地震が起きた71年前着工が始まり、その地震時の時は未だ完成途上中の建物であった。 この教会はポルトガルの大航海時代を築きあげたエンリケ航海王子やヴァスコ・ダ・ガマなどポルトガル史上活躍した人物を祀(まつ)る 国立のパンテオン(霊廟・れいびょう・祖先の霊をまつったみたまや)になっている。 この教会は完成までに300年以上かかったという。

 この教会に入った瞬間、誰もが感嘆の声を上げるだろう。高いドームの丸天井の幾何学的美しさ。 そのドーム室内の回廊から眼下を見下ろせば大理石の床模様の繊細なデザインにまた声を上げてしまう。 単純なドーム空間を天と地で歓喜(かんぎ・宗教的なよろこび)させられる美意識力は素晴らしい仕事であると野老は思った。

 建物を突き出たドームの周囲外観は360度の景観が見られる屋上だった。 眼下にテージョ川面が迫り、広場のジャカランダの木が林になっていて満開の青紫色の川面のようだ。 そして、心がドキドキする景観がジャカランダの花越しに眼下に広がっていた。

「けいの豆日記ノート」
 このサンタ・エングラシア教会もフォーら教会と同様、何度も近くを通っているのに、なぜか中を見ることがなかった。 展望台からは、丸いドームが特徴的で、よく目立つ教会である。 入口を入っただけでも、ドームの広い空間が上まで広がっている様子がよくわかる。 無駄とも思えるほど、こんなに広々とした空間が、不思議な雰囲気を出している。 壁際にある部屋から屋根のドームまで狭い階段が続いている。 階段は、急であったり、狭かったりでたいへんであるが、ドームの上まで登れるのであれば、行ってみたいと思う。 高いところからの景色はなかなか見ることができないので、行ってみる価値はあると思う。

 この〔サンタ・エングラシア教会〕とお隣の〔サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ教会〕の間の〔サンタ・クララ広場〕では、 毎週火曜日と土曜日の10時から16時頃まで〔のみの市〕が開催されている。 〔泥棒市〕とも呼ばれているが、盗品の市ではない。 スリが多いのは何処でもおなじだが。でも人気の市で掘り出し物探しで人出が凄いのが屋上からも見えた。 この〔のみの市〕は次回の最終章でお伝えしたい。

●漢字に(・・・)と読みを容れていますが、読者の中に小・中学性の孫娘達がいますので了承ください。(野老)●

                              *「地球の歩き方」参照*

終わりまで、ポルトガル旅日記を読んでくださり、ありがとうございます。
・・・・・・・今回分は2018年6月に掲載いたしました。

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カステロブランコ3
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リスボン10
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リスボン10
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ポルト10
porto 10
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porto 11
2008−35話
リスボン9
Lisboa 9
☆ リスボンシリーズです・・・過去の写真や話も読んでくださいね。 ☆
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☆ ポルト Porto シリーズです ☆
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